七面山日参行を行いました。

七面山日参行

本年1/26~2/1朝までの6日間に渡り、七面山日参行を行いました。
本当に不思議な感覚の6日間。

疲れは3日目の身延からの山越がピークでした。
眠くて眠くて、歩きながらでも寝れそうなくらい。

それが、七面山の麓で瀧を頂いたとたんに、
まるで憑き物がとれたように体が軽くなる不思議。
そこからは、日毎に体調がよくなった。

 

足取りは軽く、集中力が増し、体は凍えているが、体の芯の部分は熱をます。
魂に火が着くって言ったら大袈裟かも知れないけど、他に表す言葉が見つからない。

下りは、かなりスピードをあげたが、普段のランとはやはり違う感覚。
下りは苦手な方だけど、自然と疲れた体に負担をかけず、スピードはいつもより早い感じ。

山と参道と重力に身を任せる。
力みは全くなく、すべてがリラックスしていた。
集中力が異常なくらい高まる。
自分が自分の意識で足を、腕を、体を動かしている感覚がない。

 

口に出る言葉は「感謝」のみ。
修行の環境を与えて頂いたこと。
晴れ、雨、寒波、暴風、春のような日差し、凍った瀧、氷がすべて溶けた瀧、
足の痛み、サポートしてくれた皆、上がる心拍、呼吸、今生きていること、
今ある命、自然に溶け込む自分と、自然をも超越した宇宙の真理。
全てに感謝。

こんなに「有り難い」を連発したことはなかったなぁ~。
山と渓谷4月号に、七面山での修行を掲載頂きました。
ご尽力頂いた関係者の皆様に感謝申し上げます!

出会い

七面山での勤務中には様々な方々との出会いがありました。

東日本大震災の直後、仮設住宅での不自由な生活のなか、
毎年のお参りを欠かすことができないと、涙ながらに登ってきた方。

 

七面大明神との約束だからと、100日間七面山で寝泊まりし、毎日参道を往復したおばあちゃん。

 

身体の成長が遅いお子さんを連れて、度々お参りに訪れる御夫婦。
(小学1年生位かと思っていたら、話を聞くと中学生だった)

 

毎月熊手を持って、私たちのやり残した参道整備を、独り黙々と作業してくれたおじいさん。

 

皆、必死の思いが伝わってきました。
決して自分の為だけではなかったと思います。
その姿は、祈りそのものでした。
このムービーを見て、「回峰行の真似?」「日蓮宗じゃあないよ」と怒る方もいらっしゃるかもしれません。
しかし七面山は、お坊さんも一般の方も等しく修行ができる山なのです。
これが七面山の修行であり、これ以外も七面山の修行なのです。
一人一人が心豊かになるために。
自分の守るべきものが、幸せでありますように。
ただひたすらに。ただ純粋に。

日本に祈りの山があることを誇りに思います。その一端を、この七面山を、1人でも多くの人の目に留まることを願います。
ムービー作成、公開に尽力頂きました皆様に感謝申し上げます!

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